子供は骨膜が厚い
今回は骨の周りを取り巻く骨膜についてお話したいと思います。
骨膜とはなにか?
骨の関節部以外の外側は骨膜という膜で覆われています。
関節部以外の骨の部分は下の図のように基本的に骨膜に覆われています。
子供と大人の違い
この骨膜が子供は大人に比べて厚いのです。
骨膜は血管・神経が豊富で骨の成長や再生に関与します。成長期では骨の横径(太さ)の成長を行う部分になります。
骨膜は血管が豊富な為に、骨折時には大きく治癒に影響を与えます。
骨折時には2つの骨の作り方があり、
骨膜の下に骨芽細胞という、骨の元になる細胞が集まって骨になる「膜性骨化」という骨の作り方と、
骨の中心部から、軟骨が形成されて、次第に骨に置き換わる「内軟骨性骨化」という骨の作り方があります。
骨芽細胞についてはこちらで解説しています。
子供の骨折ではこの膜性骨化が大人よりも旺盛なため、骨折が治るまでの期間が大人よりも短くなります。
また子供の厚く強靭な骨膜は破れにくい為、骨折時に骨膜だけつながっている「骨膜下骨折」という骨折を起こすことがあります。
また子供の厚く強靭な骨膜は破れにくい為、骨折時に骨膜だけつながっている「骨膜下骨折」という骨折を起こすことがあります。
骨膜下骨折では、骨が大きくズレることがないため、骨折の治癒には有利に働くことのほうが多いようです。