日本人の840万人が片頭痛持ちってホント?
片頭痛のメカニズム
実を言うと片頭痛は未だに発症に至るメカニズムが解明されていないので、片頭痛と診断するための指標は患者さんが訴えた症状と、脳の検査で異常がないこと等によるものになります。
ただ、近年ではトリプタン製剤(片頭痛薬)の登場により、三叉神経血管説という頭の中にある三叉神経という神経が刺激を受ける事により、近くにある血管が炎症を起こすと伴に血管が拡張し、頭痛が起こるというのが有力になっています。
このトリプタン製剤は片頭痛患者の50-70%に有効とされています。
三叉神経血管説
三叉神経血管説を簡単に説明したものがこのイラストになります。
三叉神経とは脳の橋(きょう)という部分から出る神経で、眼や鼻、口に繋がる神経です。三叉神経は眼、鼻、口の触覚や顎の筋肉を動かす役目がありますが、今回大事なのはその機能的なところではなく位置になります。
頭の中で言うと丁度、目の奥ぐらいに橋がありそこから神経が出ると言う事になりますが、このあたりの血管が炎症・拡張するから、頭痛として感じると言う事ですね。また血管が炎症して拡張するから、脈を打つように痛むのではないかと言う事です。
薬の作用
①鎮痛剤
鎮痛剤は先ほどのイラストでは4コマ目に効く事になります。痛さを抑える作用があると言う事になります。
市販薬だったら、バファリンやロキソニンS、EVEなどで、処方薬であれば、カロナールやロキソニン、ボルタレンとかですかね。
②トリプタン製剤
医師の処方が必要ですが、片頭痛の方の50−70%に有効とされるお薬です。副作用もあるようですので、もしかしたら、1回目の診察では出してもらえない事もあるのかもしれません。
こちらはイラストで言うと3コマ目に効くことになります。
炎症・拡張した頭の中の血管を収縮させる作用と抗炎症作用があると言うことです。
1コマ目に効く薬というのは、予防薬ということになりますが、その原因となる事柄を起きないようにするお薬ですね。
抗うつ薬や抗てんかん薬、Ca拮抗薬、β遮断薬などになりますが、こちらは飲みたくない人もいるのではないでしょうか?
なので、自分で片頭痛のパターンを見つけて、予め避けるようにするというのが多いようです。それで頻度は減るようですね。
では、片頭痛の方のうち、処方された薬を飲んでいる人はどれくらいいるのでしょうか?